2010年7月14日水曜日

美味しい

「おいしい:美味しい」という言葉はその国の味覚を表しているように思える。

日本語では「美味しい」。つまり「美しい味」。

韓国語ではマシイッタ:直訳すると「味がある」。唐辛子を多く使う韓国料理の「おいしい」「おいしくない」を直訳すると「味がある」「味がない」という言葉を使っている。
だから韓国料理に比べて刺激の少ない日本料理は当然、韓国人にとって薄味。それは「味がない。」あるいは「味がしない」と感じる。それで「味がない」→「おいしくない」となってしまう。
その薄味の中に微妙な味があることを日頃、刺激のある食べ物を食べている韓国人が識別できるようになるのには、時間がかかるようだ。

またその反対もある。
日本人にとって韓国料理は普段お目にかかれないほどの唐辛子が使われていて刺激が強すぎる。まさに「味が強い:ある」。韓国人にとってはそれこそが「おいしい」となるわけだが、日頃、微妙な味加減を楽しんできた日本人の舌は、びっくりしてしまって、麻痺して、辛いだけで、ひりひりしてしまう。

しかし慣れてくるとその辛さの中に色々な味が隠れていて、味の違いが分かってくるようになる。その中にも日本人が求める「美しい味」があるのだが、それが分かるようになるまで、日本人は時間がかかる。

日本の韓国料理は辛いだけのものが多いが、それは韓国人も食べられない。
辛さの中に美味しさを感じる舌が辛いだけの料理を受け付けない。

「美味しい:うつくしい味」日本
「マシイッタ:味がある(辛さの中に色々な味がある)」韓国

同じ「おいしい」という表現もお国によってこのように変わってくる。

両方の味を存分に味わえるようになりたいですね。

0 件のコメント: